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日外会誌. 115(3): 147-150, 2014
特集
肺癌治療の最近の動向
7.ダ·ヴィンチによる肺葉切除
I.内容要旨
手術支援ロボット(ダ·ヴィンチ)は三次元ハイビジョンカメラによる鮮明な画像,関節を有する鉗子による手振れのない優れた操作性を有し,肺癌手術におけるメリットが注目されている.現時点では保険適応はもちろん先進医療も認可されておらず,臨床研究の段階にあるが,肺門剥離操作,リンパ節郭清,肺や気管支の縫合操作での有用性に期待がかかる.ダ·ヴィンチによる肺癌手術は胸腔鏡手術の低侵襲性と開胸手術の操作性を兼ね備えた魅力を有すると考えられる.しかしながら一方で,安全性,教育,多大なコストは大きな問題である.今後の発展のためにはロボット手術の知識と技術の共有,教育,トレーニング,鉗子の開発,先進医療の取得,保険収載など重要な課題が山積している.
キーワード
ロボット支援手術, ダ·ヴィンチ, 肺癌, 肺葉切除
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