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日外会誌. 114(6): 317-320, 2013


特集

NOTESの現状と今後の展望

6.内視鏡からみたNOTES関連手技の現状と今後の展望

1) 東京慈恵会医科大学 内視鏡科
2) 東京慈恵会医科大学 内科学講座消化器肝臓内科

炭山 和毅1) , 田尻 久雄1)2)

I.内容要旨
Natural Orifice Translumenal Endoscopic Surgery(NOTES)は,本邦でも臨床導入が始まり,その概念は内視鏡医にも広く認知されている.しかし,経腟的胆嚢切除術を,消化器内科を背景とする内視鏡医が実施するのは現実的に難しく,社会的需要も低い.一方,軟性内視鏡の技術革新という観点から見れば,NOTESの経験より得られた知見がもたらす内視鏡医への利益は大きい.NOTESで消化管外への入口となる穿孔部を閉鎖するために使用されている縫合器は,内視鏡治療中に生じた穿孔の閉鎖や,肥満手術のrestrictive手術に応用できる.腹腔や胸腔への安全なアクセスを実現するために開発された粘膜下トンネル法は,内視鏡診断·治療の対象を粘膜から消化管壁深層,さらには,全層へと押し広げた.

キーワード
Natural Orifice Translumenal Endoscopic Surgery(NOTES), NOTES関連手技, 内視鏡用縫合器, 粘膜下トンネル法(submucosal endoscopy with mucosal safety valve technique(SEMF法))


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