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日外会誌. 114(6): 298-302, 2013


特集

NOTESの現状と今後の展望

2. NOTESの歴史と今後の展望

1) 天心堂へつぎ病院 
2) 大分大学 消化器·小児外科
3) 大分大学長 

安田 一弘1) , 白下 英史2) , 猪股 雅史2) , 北野 正剛3)

I.内容要旨
NOTES開発の主な経緯と現状,今後の展望についてまとめた.2004年に開発が始まったNOTESはさまざま基礎研究を経て,胆嚢摘出術や虫垂切除術を中心に臨床応用されるようになり,世界中でこれまでに数千例に施行されている.合併症は腹腔鏡下手術と同程度であり安全に導入されているが,既存の内視鏡デバイスの限界から,腹腔鏡補助下のハイブリッド,あるいは経腟ルートを利用した腹腔鏡下手術として行われているのが現状である.しかしながら,NOTES研究は,内視鏡医と外科医の協力による研究体制の確立や産学共同研究の推進に加えて,プラットフォームやミニロボットなどの新たな機器のアイデアを生み,さらにReduced Port Surgeryを発展させるなど,低侵襲手術の進歩に大いに貢献してきたと考えられる.新たな低侵襲手術手技の確立に向けて,今後の研究のますますの発展が期待される.

キーワード
経管腔的内視鏡手術, NOTES(Natural Orifice Translumenal Endoscopic Surgery)


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