[書誌情報] [全文HTML] [全文PDF] (794KB) [会員限定]

日外会誌. 114(2): 92-96, 2013


特集

医療関連死の『見える化』

4.診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業の成果

青梅市病院事業管理者兼青梅市立総合病院 院長
日本医療安全調査機構 中央事務局長

原 義人

I.内容要旨
診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業は2005年に始まり,その運営は内科学会から2010年に日本医療安全調査機構に引き継がれた.中央事務局は東京にあり,地域事務局は北海道,宮城,新潟,東京,愛知,大阪,兵庫,岡山,福岡の9カ所にある.事例の解剖·調査は地域主体で第三者組織として実施される.最近は,院内事故調査委員会との協働で調査する「協働型」を試行している.これまでに,180事例を受け付け,156事例の調査分析·再発予防策提言を終了している.事例の概要ならびに警鐘事例をホームページに掲載した.この試行錯誤の7年間で,診療関連死の死因究明を行う第三者機関としての一連の対応システムを完成させた.結果として,死因は91%で確定でき,残りの5%は推定,4%は不明であった.遺族の満足度は80%が満足と答え,医療機関も82%が満足であった.裁判は,民事裁判が4事例,その可能性ありが4事例あるが,刑事裁判はない.今後のこの機構のあり方に関して,「診療行為に関連した死亡の調査分析事業のあり方に関する企画部会」にて検討を重ね,報告書を提出した.今後,それを目標とした事業の展開と診療関連死の死因究明を行う第三者機関の法制化を推進していく.

キーワード
医療安全, 医療事故, 死因究明制度, 医師法21条, 日本医療安全調査機構


<< 前の論文へ次の論文へ >>

PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。