[
書誌情報]
[
全文HTML]
[
全文PDF] (429KB)
[会員限定]
日外会誌. 112(4): 235-239, 2011
特集
先天性心疾患合併小児外科疾患の最新の治療戦略
4.先天性心疾患を合併した小児外科疾患の治療戦略―心臓外科医の立場から―
I.内容要旨
近年の先天性心疾患に対する外科治療成績の向上は著しいが,心外奇形(extra-cardiac structural anomaly)を合併した症例に対する外科治療のリスクは高く,現代においてもチャレンジングな領域であり,治療成績向上には小児外科と心臓外科が双方向性に情報を共有し,的確な治療戦略を初期の段階で立案することが重要と考えられる.
本稿では先天性心疾患の外科治療の歴史について述べ,日本先天性心臓血管外科手術データベースの進捗状況,最後に生体肝移植を要する胆道閉鎖症を合併した左心低形成症候群の一例を取り上げ,関係者の情報共有,informed consentについて報告する.
米国の医療水準評価機構(National Quality Forum)は先天性心臓外科手術のindicatorの中で“pre-operative multidisciplinary conference”を上位に位置づけているが,小児外科と心臓外科にまたがる本稿のテーマの外科治療においては,関連各科のコミュニケーションが特に重要と考えられる.
キーワード
先天性心疾患, 小児外科疾患, 日本先天性心臓血管外科手術データベース, 医療情報
PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。