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日外会誌. 111(4): 226-230, 2010
特集
外科領域におけるコメディカルとの役割分担―現況と未来
5.ナースプラクティショナーの立場から―米国における急性期ナースプラクティショナーの実態―
I.内容要旨
医師不足が医療危機とまでうたわれる現在,非医師医療者の能力を最大限に活用するという歴史的な試みが日本で考察されている.複雑化する現在の患者のニーズに対応しながら高い質の医療を提供してゆくために現在の医療者は現状の見直しを迫られていると言えよう.米国においては急性期分野での非医師医療職の一つであるナースプラクティショナーはこの40年間社会の医療ニーズの複雑化に対応して進化を重ねて来た.前号で紹介した70年代初期に始まった新生児集中治療の世界から,急性期NPの活躍は成人の分野でも受け入れられ,レジデント就業時間制限などを転機として活躍の領域は大幅に拡大した.本稿では幅広く活躍する急性期NPの現在の様々な活躍分野と役割につき概説したい.患者のために従来の職種間の境界線を越えて新しい体制を試みた初期の医療者の熱意の元に米国のチーム医療体制は発展して来たともいえるであろう.
キーワード
ナースプラクティショナー(NP), 急性期NP, プラクティスモデル
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