[
書誌情報]
[
全文HTML]
[
全文PDF] (455KB)
[会員限定][
検索結果へ戻る]
日外会誌. 110(3): 123-127, 2009
特集
卒後外科教育と専門医制度
4.サブスペシャルティの立場から見た卒後外科教育と専門医制度 1)消化器外科専門医
I.内容要旨
外科専門医を基盤とするサブスペシャルティである消化器外科専門医は,外科専門医の修練と並行·継続した修練が可能であり,カリキュラムに掲げられた一定基準の手術経験,業績,研修実績を達成した後,筆記試験と口頭試問に合格して認定される.初回認定時の手術技量の到達度としては,消化器疾患に対する開胸ないし開腹下に行われる低·中難度手術を術者として遂行できる能力を有している.高難度手術や鏡視下手術に関しては術者として遂行できる能力のものもいるが,初回認定時にはその技術到達度は求められず,これらの分野については専門医取得後も,消化器外科医としての技術向上に不断の努力を払うことが求められる.2009年1月現在,学会員21,087人に対して消化器外科専門医は4,554人(約21.6%)である.消化器外科手術のデータベース化は,修練施設と専門医の技術評価,国民への情報開示,さらに専門医の需給のバランスを検討するためには極めて大切な事業と位置付けている.消化器外科専門医数の設定には,消化器外科関連疾患数とその手術術式毎の件数が正確に把握され,教育,研究への人材確保なども勘案されなければならない.専門医のインセンテイブについては,外保連試案と現在の手術点数の格差を是正し,専門医の関与した手術等が正当に評価されるような制度が必要である.
キーワード
外科専門医, 消化器外科専門医, 消化器がん, 消化器手術データベース
このページのトップへ戻る
PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。