[書誌情報] [全文HTML] [全文PDF] (253KB)

日外会誌. 110(3): 115-119, 2009


特集

卒後外科教育と専門医制度

2.わが国の卒後教育と専門医制度の改善のために

東京大学名誉教授,日本臨床外科学会会長 

出月 康夫

I.内容要旨
我が国で専門医制度が始められてから半世紀になろうとしている.本学会も外科専門医制度の整備に努め,制度としてはほぼ完成したものが出来上がっているが,国民の専門医制度に対する理解はまだ十分とは言えない.初期臨床研修制度が始まり,医科大学卒業生の大学離れが加速し,専門医制度にも影響が及ぶことが懸念されている.初期研修中の身分と経済的保証がなされるようになったことは大きな進歩であるが,後期専門研修においてはこれらの保証は不十分で,学会はこれらを改善すべく一層の努力が必要である.
外科subspecialtyの専門医についても整備が進められているが,どのようなsubspecialty専門医を外科専門医の上に作るかについては研修年限も含めてさらに検討する必要がある.
また卒後臨床教育では,連続性,一貫性をもって,易しいものから難しいものへと段階を追って教育がおこなわれることが大切である.初期研修と後期専門研修に連続性と一貫性が必要であるが,今の初期研修制度ではこの点が全く無視されている.今後,これをどう改善するか,医学界全体で考える必要がある.

キーワード
卒後教育, 認定専門医制度, specialty, subspecialty, 初期臨床研修


<< 前の論文へ次の論文へ >>

PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。