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日外会誌. 110(1): 3-6, 2009


特集

感染性心臓·大動脈疾患の治療

2.感染性心内膜炎による僧帽弁逆流に対する外科治療

神戸市立医療センター中央市民病院 心臓血管外科

岡田 行功

I.内容要旨
手術後の左室機能や弁関連合併症の回避からみて僧帽弁形成術は感染性心内膜炎による僧帽弁逆流に対しても考慮されるべき手術である.1991年から2008年までに感染性心内膜炎による僧帽弁逆流に対して弁形成術が行われた120例の手術成績を検討した.この120例は同時期に行われた感染性心内膜炎による僧帽弁逆流に対する外科治療の90%であった.男性72例,女性48例,平均年齢48±17歳であり,120例中40例(33%)は活動期手術であった.形成術式は感染巣の完全郭清に加えて自己心膜補填による弁葉形成39例,人工腱索再建術57例,人工弁輪による弁輪形成術82例が主な術式であった.病院死亡は1例(0.8%),病院死を含む生存率(10年),再手術回避率(10年)は92±4%,96±2%であった.感染性心内膜炎による僧帽弁逆流に対する弁形成術の手術成績は良好であり,自己心膜および人工腱索を利用することで形成術式の可能性が大きく進展し,それらの長期遠隔成績も良好である.

キーワード
感染性心内膜炎, 僧帽弁逆流, 弁形成術, 自己心膜


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