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日外会誌. 109(4): 220-224, 2008


外科学会会員のための企画

外科医療における裁判外紛争処理(ADR)

東京三弁護士会医療関係事件検討協議会における裁判外紛争処理の実際とその問題点

宮澤潤法律事務所 

宮澤 潤

I.内容要旨
平成19年6月にスタートした東京三弁護士会の医療ADR(裁判外紛争処理)は,原則として過失·因果関係に争いの有るものは対象としない,対話型中心のものである.
同会のADRの特徴は,医療機関側,患者側と各々の方面で活躍するベテランの弁護士各1名に,更に中立的委員を加え3名体制としたことに特徴がある.
裁判ではなく,ADRを行うことにより,裁判手続では出てくることのない紛争の背景,患者の真の不満点を明らかにでき,又,仮に和解が成立しなくともベテランの医療事件を手掛ける弁護士の関与により争点も明らかとなり,その後の裁判も迅速化できるメリットがある.
今後の課題は,その様な専門的弁護士の確保と第三者の医療機の関与の可否である.

キーワード
弁護士会医療ADR, 裁判外紛争処理, 医療紛争

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