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日外会誌. 109(4): 210-214, 2008
特集
心臓血管外科の最新治療
6.不整脈
I.内容要旨
不整脈に対する外科治療の中でも,近年さまざまな改良が加えられ,今後もさらなる低侵襲化が期待される心房細動に対するmaze手術を中心として述べる.Coxらにより報告されたmaze手術は,高い洞調律復帰率からその有用性は明らかであるが,心房の切開縫合(cut and sew)を多用する点で手術侵襲の大きさが懸念されてきた.小坂井らによる凍結凝固の応用にはじまり,近年では種々のエネルギー源によって簡易に貫壁性ブロックが作成できるようになり,これらによる切開縫合の縮小によってmaze手術は安全,簡易な方法となった.今後さらにこうしたデバイスの活用により,体外循環非使用,心拍動下の心房細動手術が可能となり,孤立性心房細動へも応用される可能性が期待される.
キーワード
心房細動, Cox-maze手術, 肺静脈隔離, アブレーションデバイス
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