[
書誌情報]
[
全文HTML]
[
全文PDF] (268KB)
[会員限定][
検索結果へ戻る]
日外会誌. 108(1): 41-44, 2007
外科学会会員のための企画
医療関連死モデル事業:この1年を振り返って
病理医及び愛知地域代表の立場から
I.内容要旨
診断行為に関連した死亡の調査分析モデル事業が開始されて1年が経過した.この1年を振り返ると予想していた内容と現実との大きな相違が生じ,この事業についての評価も視点をかえていかなければならないことがわかってきた.
この事業は解剖をすることが前提となっているので,解剖は病理が中心となって行わなければならないことは当然であり,日本病理学会は全面的にこの事業をバックアップしていくことを決めた.
実際に事例が発生して解剖を担当してみると,通常の病理解剖とかなり異なったプロセスを踏み,更には主治医以外の臨床医と共同作業を行うという全く経験していない内容にかなり困惑もしている.しかしながら,新たな解剖のシステムとして,多大な時間をさいて実施したこの解剖は,医療の安全の検証という新しい視点から,我々病理医が学びとっていかなければならない事業であるとの認識も生まれている.
病理医の日常業務の現状を紹介し,この事業への参加がどの程度まで可能であるかという点についても考察した.
また,全国で参加可能な地域のひとつとしてこの事業に参加している愛知県の開始時の総合調整医としての立場から,実際に経験した事例を振り返って,その内容についても考察を加え,感想を述べさせていただいた.
キーワード
モデル事業, 病理医, 新しい解剖, 理想と限界, 再発防止
このページのトップへ戻る
PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。