[書誌情報] [全文HTML] [全文PDF] (1142KB) [会員限定][検索結果へ戻る]

日外会誌. 107(6): 305-311, 2006


総説

Metabolic Surgeryとしての肥満外科手術の歴史と現状

1) 下都賀総合病院 
2) 千葉大学 先端応用外科学

川村 功1) , 落合 武徳2)

I.内容要旨
肥満の手術は重症肥満患者に唯一有効な治療法と位置づけられている.この外科治療によりメタボリックシンドロームの病態を改善することができることから,Metabolic Surgeryとの概念がだされている.我々は1982年からこの治療法を始めたが,具体的な手術方法も変遷し,また近年は腹腔鏡下手術の進歩により著しい展開を見せている.手術方法は,現在世界でGastric Bypass,Adjustable Gastric Banding,Vertical Banded Gastroplasty,Biliopancreatic Diversionの4術式が広く受け入れられている.これらの術式による臨床効果には差が認められるが,手術の安全性や日本人の肥満の特性を考え選択すべきである.日本人の外科治療対象患者は,BMI≥35の体重で,早急に治療を要する肥満合併症を持つ単純性肥満とするのが妥当と考える.

キーワード
肥満手術, Metabolic Surgery, 重症肥満

このページのトップへ戻る


PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。