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日外会誌. 107(1): 27-32, 2006
特集
虚血性心疾患治療の新展開
6.重症心不全に対する外科治療―左室形成手術,僧帽弁手術,補助人工心臓の適応―
I.内容要旨
虚血性心筋症や拡張型心筋症による高度の左室機能障害に起因する重症心不全には,従来心移植のみが有効な治療法とされてきたが,深刻なドナー不足から,左室形成手術や僧帽弁手術など自己心機能を回復させる目的の手術が適応されるようになってきた.しかしながら,ショック状態や他臓器障害を伴うような場合,補助人工心臓を含めた治療戦略が必要である.左室補助人工心臓は,このような症例に有用であるが,慢性心不全の場合,急性増悪や臓器障害の進展の起こる前に,装着することが重要である.周術期には,右心不全,多臓器障害,感染,抗凝固療法などに対する対策が重要で,より多い補助流量の得られる埋め込み型LVASが周術期臓器障害の克服,慢性期のQOLの点から有用である.
キーワード
心不全, DCM, LVAD, Dor手術
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