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日外会誌. 106(12): 745-749, 2005


特集

重症熱傷の治療

5.熱傷創早期切除の実際

東京女子医科大学 形成外科

仲沢 弘明 , 野崎 幹弘

I.内容要旨
広範囲重症熱傷患者に対する治療法は,大きく変わりつつある.従来は熱傷ショック期から循環動態が安定する時期(受傷後1週間から2週間頃)まで待って熱傷創の切除と皮膚移植が行われていたが,最近では,熱傷ショック期離脱後早期(受傷後3~5日以内)での手術や,施設によっては熱傷受傷後可及的早期に壊死組織を切除し創閉鎖する超早期手術が主流になりつつある.筆者らは1991年より広範囲重症熱傷患者に対し,受傷後24時間以内での超早期手術を行い,その有用性について日本熱傷学会等に報告してきた.広範囲重症熱傷患者に対し,熱傷ショック期に全身麻酔下で手術を安全に施行するためには,綿密な周術期管理のもとに,短時間で効率の良い手術を行わねばならない.これらの問題点に対し,筆者らが行っている周術期管理のポイントと手術手技の実際について述べるとともに,現在までの治療成績を紹介した.

キーワード
広範囲重症熱傷, 超早期手術, 周術期管理, 低体温, スキンバンク

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