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日外会誌. 106(10): 641-644, 2005


特集

包括医療の導入による影響と対策

4.心臓血管外科領域における包括医療の影響と対策

1) 国立循環器病センター 心臓血管外科
2) 国立循環器病センター 運営局

八木原 俊克1) , 小林 順二郎1) , 荻野 均1) , 鍵崎 康治1) , 花井 荘太郎2)

I.内容要旨
平成15年度からのDPC導入後における診療報酬点数の変化について,心臓血管外科領域の各分野別に評価検討した.今回のDPC導入が一般病棟での入院に限られ,1日当たりの定額払い方式で,手術や麻酔,カテーテル検査などの侵襲的検査は出来高払いという特徴から,高額の手術・麻酔料に特定保険医療材料を要する心臓血管外科領域において,DPC導入の影響は最小限に留まっていた.ハイリスクで,かつ高額の医療費を必要とする心臓血管外科領域の診療については,先天性心疾患における診断群分類や集中治療における点数設定などにまだ課題が多く残されており,今後は診療関連のデータ集積を行った上でその綿密な解析が必要である.特に,重症例や重篤な合併症を有する例,救命処置などにおける仕組みの追加が必要と考えられる.

キーワード
心臓血管外科, DPC, 診療報酬点数, 在院日数, 特定保険医療材料

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