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日外会誌. 106(4): 302-305, 2005


特集

進展様式に基づいた消化器癌手術のこつと工夫

7.進展様式に基づく直腸癌術式の選択と手術のコツ

国立がんセンター中央病院 外科

森谷 宜皓

I.内容要旨
術前病期診断,sentinel node navigation surgery,single tumor cell及び病理組織学的知見に関する最近の内外の研究成果をレビューした.術前病期診断においてはMRI検査が重要でかなりの精度で診断可能となってきた.欧米で重要視されているcircumferential resection marginの検索はリンパ節転移検索とは相容れずそれぞれ短所長所がある.intersphincteric resectionは肛門直腸接合部に発生した癌腫に対する直腸切断術に代わる選択術式であるが適応基準を今後検討する必要がある.sentinel node navigation surgeryやsingle tumor cellに関する知見は蓄積されてきたが術式選択のための方法論には至っていない.提示した諸課題に解答を与えるためには多施設共同による補助放射線化学療法と手術療法に関する臨床試験が不可欠であることを強調した.

キーワード
直腸癌術式, 臨床試験, intersphincteric resection, 術前病期診断


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