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日外会誌. 105(6): 354-358, 2004


特集

腹部外科領域におけるinterventional radiologyの応用:最新の知見

2.広範囲肝切除術に対する経皮経肝門脈枝塞栓術(PTPE)の有用性

名古屋大学大学院 医学系研究科器官調節外科

小林 聡 , 梛野 正人 , 湯浅 典博 , 小田 高司 , 新井 利幸 , 西尾 秀樹 , 江畑 智希 , 二村 雄次

I.内容要旨
局所進行胆道癌では広範囲肝切除を必要とすることが多く,周辺臓器の合併切除を要する症例も少なくない.かかる症例に対し術後肝不全を回避するために経皮経肝門脈枝塞栓術(PTPE)は有効である. PTPEにより予定残肝体積率は右葉,右三区域塞栓術で約10%,左三区域塞栓術で約7%増加した.PTPEの導入により広範囲肝切除後の肝不全発症率,在院死亡率はそれぞれ33.3%から23.8%,21.9%から9.5%に減少したが,成績は未だ満足すべきものではなく,安全性向上のために更なる努力が必要である.

キーワード
経皮経肝門脈枝塞栓術 (PTPE), 肝再生, 術後肝不全

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