[
書誌情報]
[
全文PDF] (3078KB)
[会員限定・要二段階認証][
検索結果へ戻る]
日外会誌. 103(5): 414-418, 2002
特集
生体肝移植の現況と展開
3.適応
3)ABO不適合患者, 肝肺症候群患者に対する肝移植
I.内容要旨本邦でのABO不適合肝移植は12施設において100例以上の症例に施行されている.生存率は約60%であり,血液型適合者間の移植に比べて悪い成績になっている.特に成人への移植では拒絶反応による肝壊死や過剰な免疫抑制療法に起因する感染症での死亡が多い.成績を向上させるためには,免疫抑制法の工夫,感染症対策,胆管合併症に対する対策が必要である.
肝肺症候群に対する肝移植は次第にその成績が向上し,現在では重症症例でも低酸素血症に対する管理を厳重に行うことで,生存例を得られるようになっている.肝移植が成功するとほぼ全例に低酸素血症の改善が見られるので,術後管理に難渋はするものの移植の良い適応であると考えられる.
このページのトップへ戻る
PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。