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日外会誌. 103(4): 325-330, 2002
特集
食道癌診療の現況と展望
2.食道癌の診断
1)食道癌のPET診断
I.内容要旨PETによる悪性腫瘍の評価が近年活発に行われている.ブドウ糖代謝画像であるFDG-PETはリンパ節転移検出能でCTを上回っているが, CTとEUSを組み合わせると劣っている.これは原発巣近傍のリンパ節がPETにて評価し難いためであり,高分解能PETにより解決できるものと考えられる.遠隔転移の検出ではCTを上回る検出率であり,術前検査としてFDG-PETを施行する意義は極めて大きい.再発診断に関しては吻合部再発を除くと高い検出率が報告されており,再発診断としては内視鏡とFDG-PETの組み合わせが最も効率がよいものと考えられる.治療効果判定に関する報告も散見されるが,まだ研究途上と言わざるを得ない.メチオニン代謝画像であるMET-PETは,我々の経験では食道悪性腫瘍全例に集積を認めている.またリン脂質代謝画像であるcholine-PETは縦隔リンパ節転移に関してはFDG-PETを上回る検出率が報告されている.
キーワード
FDG-PET, MET-PET, Choline-PET, 遠隔転移, リンパ節転移
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