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日外会誌. 101(5): 429-432, 2000
症例報告
von Recklinghausen病に合併した仙骨前悪性末梢神経性腫瘍 (malignant peripheral nerve sheath tumor)の1例
I.内容要旨症例は32歳女性,排尿困難,左大腿部痛を認め当科を受診した.身体所見よりvon Recklinghausen病(以下R病)と診断した.また直腸診にて直腸後壁に弾性硬の腫瘤を認めた.超音波検査,CT, MRIにて仙骨前面に10×8cmの充実性腫瘤を認めた.以上よりR病に合併した仙骨前充実性腫瘍と診断し腫瘍摘出術を施行した.摘出した腫瘤は10×8×8cm,重量250gの黄白色充実性の腫瘍であった.病理組織診断は悪性末梢神経性腫瘍であった.R病に合併する仙骨前悪性末梢神経性腫瘍は早期発見が難しく,予後不良である.治療は広範囲な腫瘍摘出術が第一選択であり,切除後も注意深い経過観察が必要と考えられた.
キーワード
仙骨前腫瘍, 悪性末梢神経性腫瘍, von Recklinghausen 病
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