[書誌情報] [全文PDF] (1757KB) [会員限定・要二段階認証][検索結果へ戻る]

日外会誌. 100(5): 357-360, 1999


特集

腹部臓器の虚血-病態の基礎と臨床-

8.腹部臓器虚血と遠隔臓器障害

日本医科大学付属病院 高度救命救急センター

小池 薫 , 山本 保愽

I.内容要旨
急性呼吸促迫症候群や多臓器不全は,外科系重症患者の主要な死亡原因である.これらの疾患は,手術,外傷,ショック,熱傷,急性膵炎,虚血・再灌流などの全身性炎症反応に続発する致死的合併症である.重症患者では,腹部臓器の低灌流が高頻度に,また長期に持続するが,最近,消化管の虚血状態の程度を計測することによって,患者の予後の予測が可能であることが示唆されている.本稿では,腹部臓器の虚血,中でも小腸虚血に着目し,小腸虚血・再灌流がどのようにして遠隔臓器障害を誘発するかを紹介する.

キーワード
小腸虚血・再灌流, 肺障害, 急性呼吸促迫症候群, 多臓器不全, 好中球

このページのトップへ戻る


PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。