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日外会誌. 100(3): 235-239, 1999


特集

Barrett食道癌-基礎と臨床-

3.Barrett食道 癌化の分子生物学的検討

慶應義塾大学 医学部外科

小澤 壯治 , 安藤 暢敏 , 北川 雄光 , 上田 政和 , 北島 政樹

I.内容要旨
Barrett食道は食道腺癌の発生母地として考えられ,また現実に食道腺癌症例が増加しているので,分子生物学的手法を用いて癌化機序の解明が盛んに進められてきた.Barrett食道の癌化には癌抑制遺伝子であるp53, p16,癌遺伝子であるc-erbB-2,H-ras,K-ras,cyclin D1,src,増殖因子/受容体系のTGF-αやEGFRなどが関係している.異型度に応じたこれらの遺伝子/分子の異常が検出可能と考えられるので,内視鏡生検材料の病理学的診断に加えて分子生物学的診断法を用いて,前癌病変をより正確に診断することが今後望まれる。

キーワード
Barrett食道, 分子生物学, 癌化

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