[書誌情報] [全文PDF] (391KB) [会員限定・要二段階認証]

日外会誌. 95(1): 30-33, 1994


原著

腹部大動脈瘤Y字グラフト置換術における下腹神経叢温存術式
術後性機能障害防止を目的として

静岡県立総合病院 心臓血管外科

鎌田 典彦 , 佐藤 達朗 , 山田 知行 , 青嶋 實

(1992年9月14日受付)

I.内容要旨
腹部大動脈瘤Y字グラフト置換術後性機能障害に関して検討した.術前性機能(勃起,射精)障害のない男性に対し片側もしくは両側内腸骨動脈を再建したYグラフト置換術では勃起障害が50%,射精障害が70%に認められた.腹部大動脈前面,下腸間膜動脈周辺,腹部大動脈分岐部,総腸骨動脈前面での後腹膜切開を行わず,他部位でも後腹膜下筋膜下での血管剥離を行い下腹神経叢をはじめとした神経温存術式を施行した結果,勃起障害20%,射精障害30%(p<0.05) と減少した.

キーワード
腹部大動脈瘤Y字グラフト人工血管置換術, 自律神経温存, 性機能障害


<< 前の論文へ次の論文へ >>

PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。