[書誌情報] [全文PDF] (343KB) [会員限定・要二段階認証][検索結果へ戻る]

日外会誌. 94(7): 686-689, 1993


原著

内肛門括約筋の解剖学的計測
―歯状線との相対位置関係を中心に―

昭和大学 医学部外科

角田 明良 , 渋沢 三喜 , 河村 正敏 , 小池 正

(1992年2月12日受付)

I.内容要旨
直腸肛門部切除標本62例を用いて,内肛門括約筋の形態,全長,厚さおよび歯状線との相対的位置関係を検討した.内肛門括約筋の全長の平均は25.8±4.1mm(mean±SD),厚さは4.0±1.1mmであった.歯状線より尾側の内肛門括約筋の長さは11.3±3.1mmであり,内肛門括約筋全長の44%に相当した.内肛門括約筋および歯状線との相対的位置には個体差があることが明らかになり,痔瘻,裂肛などの手術ではこの点を考慮して内肛門括約筋の切離範囲を調整することが,術後肛門機能不全の予防につながる可能性があると思われた.

キーワード
内肛門括約筋, 歯状線, 術後肛門機能不全

このページのトップへ戻る


PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。