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日外会誌. 94(5): 526-529, 1993


症例報告

External supravesical hernia の1例
ー本邦初報告例と解剖学的解析ー

東京医科大学 外科学教室第3講座

日馬 幹弘 , 木村 幸三郎 , 小柳 泰久 , 伊藤 伸一 , 海瀬 博史 , 多村 幸之進

(1991年9月24日受付)

I.内容要旨
膀胱上窩より体表に直接ヘルニアとして生じるexternal supravesical herniaは, 1804年にAstley Cooperにより初めて報告された稀なヘルニアである.現在まで本邦における報告は見あたらない.我々は術中所見により診断した膀胱癌術後の症例を経験したので報告する.本ヘルニアは外傷や放射線等による二次的な膀弱性が基盤にあることが多い.存在があまり知られていないことより内鼠ヘルニアと混同されることが多いがヘルニア門や嚢の部位の確認が得られれば診断は可能である.治療に際しては外科的治療が必要である.

キーワード
膀胱上ヘルニア, 膀胱上窩

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