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日外会誌. 94(4): 416-419, 1993
症例報告
甲状腺 Hyalinizing Trabecular Adenoma の1例
I.内容要旨極めて稀な甲状腺hyalinizing trabecular adenoma一例を経験した.本症例の病理組織学所見の特徴として, 1)穿刺吸引細胞診では, 腫瘍細胞はピンク色に染色されたhyaline acellular areasを中心に不規則に集合し楕円形から紡錘形を呈し, 一部の細胞質は繊維状となり境界が明瞭であった.更にintranuclear "holes"およびnuclear groovesなどが多数認められた. 2)病理組織診では, 腫瘍細胞は紡錘形, 類円形を呈し, その細胞質は良染性でthyroglobulin染色腸性, calcitonin染色陰性であった.核は大小不同で一部では核異型が強く, 核内細胞質封入体も認めた.これらの細胞は索状構造を示し, その中心に結合識の硝子様変化が認められ, 放射状配列を示した.この硝子様変化はPAS染色, Laminin染色腸性, Cong red染色陰性であった.
キーワード
甲状腺腫瘍, Hyalinizing trabecular adenoma
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