[
書誌情報]
[
全文PDF] (3626KB)
[会員限定・要二段階認証][
検索結果へ戻る]
日外会誌. 87(11): 1485-1490, 1986
症例報告
肝臓の Fibrolamellar Carcinoma の 1例
I.内容要旨本邦で第1例と思われるFibrolaellar Carcinoma of the Liver(以下FCLと略す)を経験したので報告する.
症例は56歳男性,在日韓国人である.HB virus Carrierとして経過観察中に,X線CTにて肝右葉前区域に低吸収域を指摘された.画像診断で肝細胞癌と診断され,肝部分切除を施行した.
肉眼的には直径4cm大の境界明瞭な灰白色調の腫瘍であつた.組織学的には好酸性細胞質を有する腫瘍細胞が索状,小巣状の細胞群を形成しており,細胞群間には層状構造をもつ線維性間質が豊富に存在し,FCLと診断された.
欧米でFCLは,組織学的特徴,高い切除率,良好な予後から,肝細胞癌の特殊型として認識されている.
文献上検索できた90例の報告とあわせ,本疾患の特徴について,若干の考察を加えた.
キーワード
Fibrolamellar Carcinoma, Hepatocellular Carcinoma, Focal Nodular Hyperplasia
このページのトップへ戻る
PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。