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書誌情報]
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日外会誌. 85(12): 1586-1590, 1984
原著
大動脈炎症候群に伴う冠動脈狭窄症に対するA-Cバイパス手術の1例
I.内容要旨50歳の女性で,主訴は安静時狭心痛である.右上腕および撓骨動脈拍動は触知せず.血沈1時間値114, 2時間値126mmと亢進し, CRP2(+), WBC 10,400と活動性炎症所見を示した.冠動脈造影で左前下行枝(segment 6)および左回旋枝(segment 11) に,いわゆるskip lesionの型で95%の狭窄を認め,右冠動脈は正常であり,late phaseに側副路を介して左回旋枝が造影された.左室機能はEF0.42, mVcf 0.60circ/sec, CI 2.7L/min/m
2,LVEDF 14.0mmHgで中等度障害を示した.ステロイドホルモン投与により炎症所見消退後,左前下行枝への1枝A-Cバイパス術を施行し,左室機能の改善と狭心痛の消失をみた.大動脈炎症候群における冠動脈病変の合併は約10%と低頻度であり,しかもそのほとんどは冠動脈入口部に好発し,本症例のごとく大動脈壁と連続性のない孤立性病変は比較的稀と思われた.
キーワード
大動脈炎症候群, 冠動脈狭窄, skip lesion, A-Cバイパス術
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