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書誌情報]
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日外会誌. 84(8): 674-678, 1983
原著
心大血管内異物の非手術的摘出方法について
I.内容要旨補液を目的として静脈内に留置したカテーテルが断裂して心大血管内異物となり,内視鏡用の2脚型あるいは3脚型把持鉗子を用いて,透視下で経血管的にこれ等の異物を摘出することのできた4症例を報告した.今迄にも心大血管内異物摘出のための道具としては,手作りで色々工夫されたもの,ループ型・バスケット型カテーテル,生検用鉗子や気管支鏡用の把持鉗子等が使用されているが,異物となつたカテーテル片の存在部位や両端の状態により,捕捉に難渋する場合がある.ここに紹介した鉗子は内視鏡用のものであり,血管内での使用を本来の目的としていないため,心大血管内での使用には十分注意が必要である.しかし,一般の心臓カテーテル検査に習熟している医師であれば,危険性もなく極めて簡便に操作し得るものと考える.また, この鉗子は,血管切開を行わないでも心大血管内への挿入が可能であり,幼小児例にも使用が可能であつた.
キーワード
心大血管内異物, 非手術的異物摘出, 把持鉗子
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