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日外会誌. 126(6): 507, 2025

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特集

外科志望者を増やす取り組み

1.特集によせて

昭和医科大学 医学部外科学講座消化器・一般外科学部門

青木 武士



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現在,日本では医師全体の数は増加しているものの,外科医不足が深刻化しており,特に若手医師の外科志望者の減少が大きな課題となっています.私が医師になった約30年前には,全体のおよそ2割が外科系診療科を志望していた感覚があり,私が入局した外科学教室には同期が13名も在籍していました.当時は,現在のような外科医不足の時代が到来するとは,全く想像しておりませんでした.
次世代を担う若手外科医の確保は,外科医療の持続にとって不可欠であり,今や最も重要な課題の一つであると言っても過言ではありません.そこで今回,本特集を企画させていただきました.
外科志望者の減少には,キャリア形成に対する不安,独り立ちまでに要する長い期間,長時間労働,業務量と報酬との不均衡,訴訟リスク,さらには女性医師が働きやすい環境の未整備など,さまざまな要因が複合的に影響しています.これらの課題解決に向けた取り組みが現在進行中です.その1例として,2024年から始まった医師の働き方改革が挙げられ,労働環境の改善によって外科医の減少に歯止めがかかることが期待される一方で,当直や勤務時間の制限による収入減への懸念も指摘されています.
こうした多くの課題を抱える中で,外科志望者を増やすための実践的な取り組みについて,各外科系診療科を代表するエキスパートの先生方にご執筆をお願いしました.本特集では,各施設における若手外科医の確保に向けた具体的な工夫やアイデアをご紹介いただいており,外科医減少への対策をともに考える機会となることを願っております.
本特集が,会員の皆様にとって喫緊の課題である外科医不足の解消に向けた一助となり,やりがいに満ちた外科医療の伝承,そして日本の外科の明るい未来の礎となることを心より願っております.

 
利益相反:なし

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