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日外会誌. 126(5): 474, 2025

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手術のtips and pitfalls

整容性を重視した低侵襲乳癌手術のtips and pitfalls

「整容性を重視した低侵襲乳癌手術のtips and pitfalls」によせて

岐阜県総合医療センター 乳腺外科

小木曽 敦子



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乳癌手術は根治性とともに整容性を両立させることが求められています.2013年に保険診療下で人工物による乳房再建が可能となったことで,乳房温存手術では整容性を保てない患者においては乳房再建術が選択肢として加わりました.しかし,実際の臨床においては乳房再建術後の疼痛・違和感が許容できない,手術合併症のリスク,長期使用においてはインプラントの入れ替えが必要であることから安易に勧めることは避けるべきです.また特に乳頭下の小病変にたいしては,病変の大きさからは乳房温存手術が可能であるものの整容性が担保できないことを理由に乳房切除術(+再建)が行われ,結果的に患者への侵襲が大きい手術となりえます.
乳房温存手術では切除部の欠損部に周囲組織を充填することで整容性を保つ様々な方法が開発されています.しかし実際には病変の乳房内の局在,乳腺・乳腺外組織の個体差により欠損部を充填できる十分量の組織を確保できないことに加え,術者の技量により十分期待できるような整容性を確保しづらい場面にもしばしば直面します.
今回の企画では整容性を重視した低侵襲乳癌手術として,2023年12月に保険収載されましたラジオ波焼灼療法の第一人者である東京医療センターの木下貴之先生と,日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会での2024年班研究課題のSuture Scaffold Techniqueについて多くの手術経験を有する相良病院の満枝怜子先生,相良安昭先生に,それぞれご執筆いただきました.この企画が会員の皆様にとりまして明日からの診療の一助となれば幸いです.

 
利益相反:なし

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