[書誌情報] [全文HTML] [全文PDF] (521KB) [全文PDFのみ会員限定]

日外会誌. 126(5): 464, 2025

項目選択

会員のための企画

「外科診療・外傷診療におけるチームビルディングの重要性」によせて

島根大学医学部 Acute Care Surgery講座

比良 英司



<< 前の論文へ次の論文へ >>

 
重症外傷患者を救命するには,迅速な治療戦略の立案と的確なチームマネジメントが不可欠である.特にショックを伴う重症多発外傷においては,外科系診療科,放射線科,麻酔科,看護師,臨床工学技士,放射線技師,検査技師など多職種が同時に関与し,限られた時間と混沌とした状況の中で,外科的判断と技術が患者の予後を左右する.外科診療における迅速な止血戦略,適切な術式選択,そしてそれを支える周囲との連携体制は,まさにチーム全体のパフォーマンスの上に成り立っている.
そのため,外科医には技術的スキルと同様に,状況把握能力,判断力,そしてチームを牽引するリーダーシップが求められる.現代の外科診療では,個の技量だけでなく,ノンテクニカルスキルを含めたチーム医療の質が問われている.
そこで本企画「会員のための企画」では,「外科診療・外傷診療におけるチームビルディングの重要性」と題し,大阪公立大学救急医学の内田健一郎准教授にご執筆いただいた.内田先生は心臓血管外科専門医・Acute Care Surgeonとして,外傷診療を含めた外科的緊急対応の実践に精通し,またDSTC(Definitive Surgical Trauma Care)インストラクター,外傷専門医認定委員会委員として教育にも尽力されている.加えて,救急診療におけるノンテクニカルスキル向上を目的としたNoTAM(Non-Technical Skills for Acute Medicine)トレーニングを主催し,外科診療の質を高める多職種教育にも注力されている.
本稿が,今後の外科医療・外傷診療において不可欠な「チーム力」の再認識と実践に寄与すれば幸いである.

 
利益相反:なし

このページのトップへ戻る


PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。