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日外会誌. 126(4): 381, 2025

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手術のtips and pitfalls

減量・代謝改善手術のtips and pitfalls

「減量・代謝改善手術のtips and pitfalls」によせて

群馬大学大学院総合外科学講座 消化管外科学分野

佐野 彰彦



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減量・代謝改善手術は,適切な内科的治療を行っても減量に難渋する高度肥満症および肥満症を伴う2型糖尿病患者に対し,高い減量効果と良好な糖尿病改善効果を示すことが報告されています.本邦では腹腔鏡下スリーブ状胃切除(LSG)が2014年に保険収載されて以降,その安全性と良好な体重減少効果が報告されています.
減量・代謝改善手術のコンセプトは,胃を小さく形成することで食事摂取量を制限することと,消化管をバイパスすることで消化吸収を抑制し代謝改善を図ることにより体重減少を期待する考え方に基づいています.LSGは安全性および減量効果において優れた術式であり,併存疾患の条件があるもののBMI 32以上に適応が拡大され,本邦での主流となっています.一方で,高度肥満症を伴う重症糖尿病患者に対しては,バイパス付加手術がより高い改善効果が得られることが報告されています.欧米では腹腔鏡下ルーワイ胃バイパス術が多く行われておりますが,本邦を含めたアジアにおいては胃がん発生が多い側面があり,術後残胃のスクリーニングが容易であること,幽門輪温存によるダンピング症候群発生を抑制できることを特徴とした腹腔鏡下スリーブバイパス術が本邦で開発されました.バイパス術を併施する術式は,2024年6月に術者条件を伴うものの保険収載となりました.
今回の企画では,保険適応の拡大から今後導入施設が増えることが予想される減量・代謝改善手術を取り上げ,豊富な手術経験と多くのエビデンスを創出されている四谷メディカルキューブの関洋介先生と,スリーブバイパス術を多く経験されている東京慈恵会医科大学の大城崇司先生に,LSGおよびスリーブバイパス手術におけるtips and pitfallsについてご執筆いただきました.本企画が会員の先生方の診療に役立つものとなれば幸いに存じます.

 
利益相反:なし

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