日外会誌. 126(1): 51, 2025
会員のための企画
「米国における女性外科医の活躍」によせて
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横浜市立大学附属市民総合医療センター 乳腺・甲状腺外科 成井 一隆 |
本邦において外科医人口は減少局面にあります.2018年に新専門医制度が開始されて以降,外科専攻医採用者数は2021年の904名をピークとして,2022年は846名,2023年は835名,2024年は807名と年々減少が続いています1).外科志望者減少の要因として,勤務時間が長く,他の科に比べ一人前になるまでの期間が長く,給与が勤務量に見合わず,医療訴訟のリスクまで存在することが指摘されています.
日本外科学会の全会員数は微増傾向にあるものの,これは女性会員の増加によるとされ(新入会員数の女性割合は2022年で28.3%),ここ10年男性新入会員は減少傾向を示しています2).このような状況において,永続的な学会の発展には女性外科医の参画そして活躍が必至であることは明らかです.
翻って米国においては,外科研修は非常に競争率が高いそうです.その理由は内科の2倍以上という収入もさることながら,外科の魅力が適切に認識され,優秀な人材こそ外科医になるという動機付けも存在するようです.そして現在,米国では外科のアカデミックポジションの多くを女性が務めていると聞きます.多くの女性外科医がやりがいをもって活躍できる背景はどのようなものなのでしょうか.
そこには,時間外労働の上限規制が主体となっている本邦の働き方改革とは違った側面がありそうです.米国の外科医はどのような環境で働いているのでしょうか.また,ワークスタイルやリーダーシップなど,仕事に対する意識はどのようなものなのでしょうか.
本企画では,米国で乳腺外科臨床を実践され,研究・教育においても多くの成果をあげている高部和明教授から現場の実情を伺いました.会員の皆様に有益な情報となれば幸いです.
利益相反:なし
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