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日外会誌. 126(1): 9, 2025

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特集

少子化時代のこどもの外科医療のあり方

1.特集によせて

神戸大学大学院医学研究科 外科学講座小児外科学分野

尾藤 祐子



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小児外科は,その専門性が他領域のように「臓器」ではなく「小児」患者を対象とすることにある.患者の年齢は産まれたての新生児から,幼児・学童・中学生,時には成人までにわたり,その体格・疾患背景は多様である.また手術対象臓器は消化器,呼吸器,血管,泌尿生殖器など多岐にわたること,稀少疾患が多いこと,などが特徴であり,小児医療や疾患に関する幅広い知識や,応用のきく高度な外科技術が必要な分野である.
現在,深刻な少子化が進んでいる.未来を創るために,一人ひとりのこどもを社会全体が大切に育てる必要があり,小児外科疾患をもつこどもを治す分野である小児外科医療も他分野同様に発展を遂げなければいけない中,少子化による小児外科修練機会の減少は大きな課題である.また,内視鏡外科手術やロボット支援手術が成人外科主体で発展していく中,小児へ応用するためにさらなる開発が必要となっている.また,小児医療が活発に行われていて小児外科診療のニーズがあるにも関わらず小児外科が開設されていない病院や,小児外科グループがない大学が地域によっては存在する.加えて,外科の進歩に伴い成人外科の先生方との合同手術や,領域によっては成人外科の先生に小児手術を担当していただく機会が増えている.このような小児外科領域を取り巻く現状の中で,外科全体の様々な領域の先生方に現在の小児外科のあり方について自由なご意見を執筆していただき,読者である日本外科学会会員の先生方にこどもの外科医療のあり方について考えるきっかけを提供したいと考え,本特集を企画した.本特集が,手術を必要とするこどもたちが最善の外科医療を受けるために役に立つことを願う.

 
利益相反:なし

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