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日外会誌. 126(5): 420-426, 2025


特集

医療機器開発と医工連携

3.医工連携の基礎知識―薬機法の承認取得とご遺体を使用した医療機器開発―

北海道大学病院消化器外科Ⅱ,先端医療技術教育研究開発センター 

七戸 俊明

内容要旨
医療機器の開発には,薬機法(医薬品,医療機器等の品質,有効性及び安全性の確保等に関する法律)が定める人体へのリスクに応じた「クラス分類」の理解が不可欠である.医療機器はクラスⅠ~Ⅳに分類され,リスクが高いほど審査要件は厳格になる.クラスⅡ,Ⅲの医療機器で定められた認証基準に適合する場合は第三者認証(登録認証機関)により上市可能であるが,該当しない場合やクラスⅣの医療機器ではPMDA(医薬品医療機器総合機構)による審査と厚生労働大臣の承認が必要となる.
また,米国FDAや欧州連合のCEマークなど,各国で異なる認証制度が運用されており,国際展開にはそれぞれの制度を理解した開発戦略が求められる.
本稿では,新規医療機器の薬事承認制度,承認後の出口戦略(保険収載・市場導入)を概説するとともに,「医療機器の研究開発におけるカダバースタディーに関するガイダンス」を踏まえ,ご遺体を用いた医療機器開発についても述べる.

キーワード
薬機法, PMDA, クラス分類, 事前相談, カダバースタディー


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