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日外会誌. 123(5): 390-396, 2022


特集

低侵襲膵切除術の進歩

3.ロボット支援下膵切除術のエビデンス

上尾中央総合病院 外科・肝胆膵疾患先進治療センター

三島 江平 , 若林 大雅 , 藤山 芳樹 , 若林 剛

内容要旨
背景
ロボット支援下膵切除術(RAPS)は2020年4月に本邦で保険収載され,ハイボリュームセンターを中心に導入が進められている.本稿では,膵頭十二指腸切除術(RPD),尾側膵切除術(RDP)の近年のエビデンスをもとにその役割を考察する.
方法
PubMedおよびEMBASEで,RPD,RDPの周術期成績(手術時間,出血量,開腹移行率,術後合併症率,術後膵液瘻,死亡率,在院日数)を開腹もしくは腹腔鏡手術と比較した論文を検索した.
結果
RPDではOPDと比較して出血量が少なく,在院日数が短い.LPDと比較して開腹移行率が低い.膵液瘻を含む術後合併症率は同等である.RDPではLDPと比較して開腹移行率が低く,脾温存手術の成功率が高い.手術時間,術後合併症率は同等である.
考察
腹腔鏡手術と比較して開腹移行率が低く,RAPSがより困難な症例への対応が可能であることが示唆された一方,膵液瘻を含む術後合併症率低下や長期予後改善を示した研究はない.ロボット手術の利点を生かした手術手技のさらなる改善が望まれる.

キーワード
ロボット支援下膵切除, 膵頭十二指腸切除術, 尾側膵切除術


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