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日外会誌. 119(4): 395-400, 2018


特集

3次元臓器構築と外科領域への応用

6.腎臓の3次元構造構築と外科領域への応用

1) 熊本大学発生医学研究所 腎臓発生分野
2) 九州大学大学院医学研究院 泌尿器科学分野

長沼 英和1)2) , 西中村 隆一1)

内容要旨
現在,各々の器官において世界中の研究者たちが再生医療の研究に尽力している.腎臓はその複雑な三次元構造を有するため再生するのは困難と考えられてきた.腎臓発生においては主要な役割を果たす3種類の前駆細胞が存在し,これらの相互作用によって複雑な腎臓の構造が形成されていく.われわれはマウス腎臓の発生,分化過程を明らかにすることで,前駆細胞のうち二つ(ネフロン前駆細胞と尿管芽)をマウスES(embryonic stem)細胞およびヒトiPS(induced pluripotent stem)細胞から誘導することに成功し,高次構造を持つ腎臓組織の試験管内再現に近づきつつある.

キーワード
ネフロン前駆細胞, 尿管芽, 間質前駆細胞, 腎臓オルガノイド, 腎臓再生

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