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日外会誌. 117(6): 503-508, 2016


特集

乳癌診療の現況からみた将来

5.乳癌手術の整容性と乳房再建術

鹿児島大学 消化器・乳腺甲状腺外科

喜島 祐子 , 新田 吉陽 , 平田 宗嗣 , 夏越 祥次

内容要旨
整容性と根治性の両立が可能な乳癌手術として,乳房切除後の乳房再建,整容性を考慮した乳房温存術の重要性が高まっている.乳房切除後の乳房再建は,自家組織による再建と人工物による再建,一次・二次再建,一期・二期再建の組み合わせがあり,それぞれの特徴を理解した上で,適応を決定することが必要である.
乳房温存術時のOncoplastic breast surgery(OBS)は大きく分けてvolume replacement,volume displacementに分類され,適応や術式の長所・短所を理解することが必要である.手技の習得や本邦での保険未収載の術式がある等の問題が残っているが,整容性を考慮した乳癌術式として今後ますます需要が高まることが予測される.

キーワード
乳癌, 整容性, Oncoplastic breast surgery, 乳房温存術, 乳房再建術

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