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日外会誌. 116(5): 292-296, 2015


特集

最新低侵襲手術(ロボット,内視鏡下手術)の現状と将来

2.消化管外科(食道・胃)

藤田保健衛生大学 上部消化管外科

石田 善敬 , 稲葉 一樹 , 須田 康一 , 宇山 一朗

I.内容要旨
内視鏡下手術は低侵襲であり,拡大視効果による緻密な手技が可能であるため,近年急速に増加している.しかしながらその操作性は乏しく,複雑な手術ほど難易度は高まる.内視鏡下手術の欠点を補完しようと開発されてきた機器の一つに,内視鏡下手術支援ロボットがある.現在,最も流通している高性能な手術支援ロボットはda Vinci Surgical System(Intuitive Surgical Inc., Sunnyvale, CA, USA)(以下,da Vinci)であり,このロボットを使用することで手術をより精密に,より安全に施行しうる可能性がある.しかし,それは決して手術技能を飛躍的に高める機器なのではなく,執刀医の手術に対するしっかりとしたコンセプトがなければ,その機能は十分に発揮されない.
内視鏡下手術においても,またロボット支援手術においても,患者のため安全対策に最大限配慮し,最良の治療を進めていくことが重要である.

キーワード
内視鏡下手術, ロボット支援手術, da Vinci


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