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日外会誌. 116(3): 171-174, 2015


特集

下肢静脈疾患治療における地殻変動

7.下肢静脈瘤治療の地殻変動が外科医リクルートと育成に及ぼす影響と対策

東京慈恵会医科大学 外科学講座

大木 隆生

I.内容要旨
下肢静脈瘤は外科医が扱う代表的なコモンディジーズで,若手医師が術者として外科手術の魅力を実感でき,また手技を学べる疾患の一つであったが,その治療において地殻変動ともいえるパラダイムシフトを起こしたのが血管内焼灼術である.この新しい治療の登場によりストリッピング術が激減したのみならず,入院が日帰り治療となり,形成外科や皮膚科医らが参入し,更に治療の場が急性期病院からクリニックへと急速に移行し,このまま傍観していては外科医リクルートと育成に影響が出る事が懸念される.そこでわれわれは独自に勤務医による勤務医のための静脈瘤専門クリニックを立ち上げた.またこの激変に対応するために外科医参入のハードルとなっている血管内焼灼術の実施基準を変更する事が肝要であろう.

キーワード
下肢静脈瘤, 血管内焼灼術, ストリッピング術, パラダイムシフト


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