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日外会誌. 116(3): 155-160, 2015


特集

下肢静脈疾患治療における地殻変動

4.レーザー焼灼術

1) 銀座7丁目クリニック 
2) 東京慈恵会医科大学外科学講座 血管外科

手塚 雅博1)2) , 金岡 祐司1)2) , 大木 隆生1)2)

I.内容要旨
下肢静脈瘤は,本邦での潜在的患者数が約1,000万人とも言われている一般的な疾患であり,その治療方法は近年劇的に変遷しつつある.2000年代初めに血管内レーザー焼灼術(Endovenous Laser Treatment:EVLT)が行われるようになったが,これは経皮的に伏在静脈内にレーザーファイバーを挿入し,局所麻酔下に静脈壁をレーザー焼灼して閉塞させる治療である.2011年1月よりEVLTが保険収載され,局所麻酔で日帰り治療可能な低侵襲さからEVLTが症候性伏在静脈不全の標準的治療法になってきている.EVLTの出現に伴い,Endovenous Heat-Induced Thrombus(EHIT)というEVLT特有の合併症もみられるようになった.われわれも2011年5月から5,160件のEVLTを施行してきたが,本稿ではEVLTの治療適応から治療戦略,合併症を含めて詳述する.

キーワード
下肢静脈瘤, レーザー, Endovenous Laser Treatment(EVLT), 980nm, 1,470nm

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