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日外会誌. 115(5): 293-296, 2014


特別寄稿

外科社会の男女共同参画に向けた提言

埼玉県立小児医療センター 外科

東間 未来

I.内容要旨
近年女性外科医が増加している一方で外科医の全体数は減少している.これに歯止めをかけるためにも女性医師の離職を防ぐ必要性が高まっている.筆者は小児外科医と3人の子育てを両立させる中で多くの困難や葛藤を経験した.それらは家庭を女性の役割とする社会通念および外科社会に根付いた職業意識や性差感情によるところが大きい.女性外科医の育児との両立を可能にするだけでなく,ワーク・ライフ・バランスを重視する若い世代に外科をアピールする方策として,男女の役割に関する意識の改革,急性期病院における外科医師全体の負担軽減策としてのチーム医療の導入,およびそれを可能にするために必要十分な外科医数を確保することを提言する.また,両立における困難をより多く経験する女性外科医を管理職として積極的に登用することが外科社会を真の男女共同参画社会とするために必要であろう.

キーワード
女性外科医, ワークライフバランス, 男女共同参画

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