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日外会誌. 115(2): 90-94, 2014


特集

ステントグラフトの中·長期成績

7.今後のステントグラフト治療の展望

森之宮病院 心臓血管外科

加藤 雅明

I.内容要旨
今後のステントグラフト治療の展望は,デバイスの開発動向に依存する.分枝への対応などによる適応の拡大,システムの細径化による,さらなる低侵襲化などがデバイスメーカーサイドの当面の開発ターゲットであるが,デバイス―動脈壁間の接合性·密着性の向上,慢性期における耐久性の向上,慢性期合併症対策など臨床サイドのニーズも今後の開発目標となる.さらに,医療現場においてはステントグラフト治療自体のリスク評価を正確に行い,外科手術,薬物治療を含め,個々の症例におけるベストな治療選択が行えるようになるシステム作りも必要となる.ステントグラフト治療の近未来は,デバイス,患者選択の改善とともに,さらに成績が向上,普及し,手術を凌駕する医療となる.

キーワード
Branched device, ハイブリッド治療, Shaggy aorta, 多発塞栓

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