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日外会誌. 112(3): 207-210, 2011


特別寄稿

米国における外科ナースプラクティショナーの業務の実際

メイヨクリニック大腸直腸外科·成人ナースプラクティショナー 

岡野 晶子

I.内容要旨
米国ではNurse Practitioner(NP)に対する需要はプライマリーケアだけでなく,外科や急性期など様々な専門分野に拡大してきた.その背景には医療制度や患者の健康問題の複雑化,医療の高度化,入院期間の短縮化,医師不足,研修医の勤務時間の制限,削減される診療報酬,医療の安全対策への強化などの課題がある.そこで医療施設は従来の外科医の業務を安全に効率的に行う事のできる医療従事者を求め,その結果,ケアの質やコストの面で実績が評価されているNPやPhysician Assistant(PA)を雇用することになった.また従来の外科医を中心としたモデルから多職種でのチームモデルへ移行し,NPは患者―医療従事者の関係において軸として,ケアの一貫性に貢献している.本稿ではまず大腸直腸外科でのNPの業務の例を紹介し,術前から術後まで継続したケアにおけるNPの包括的な介入を考察する.

キーワード
Nurse Practitioner, 多職種チームモデル, ケアの質, コストの効果, ケアの継続性


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