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日外会誌. 111(6): 373-378, 2010


外科学会会員のための企画

National Clinical Database構築に向けて

実際の運営―特に消化器外科関連事項について―

1) 福島県立医科大学 臓器再生外科学講座
2) 東京大学大学院 医学系研究科医療品質評価学講座
3) 東京医科歯科大学 腫瘍外科

後藤 満一1) , 宮田 裕章2) , 杉原 健一3)

I.内容要旨
日本外科学会とそのサブスペシャルティの8学会が協働して,手術症例を中心とした臨床データベース(National Clinical Database;以下「NCD」という.)を設置することになり,2011年1月の入力開始が予定されている.このデータベースは,それぞれの学会が設置する専門医制度と密接に連携し,専門医制度の申請·更新に必要な手術実績を提供しつつ,各領域の医療水準評価や様々な臨床研究支援も行える構造をもつ.NCD創設に至った背景,事業組織の構築の経過,組織の全容と事業内容については前稿に詳細に記載されており,本稿では,サブスペシャルティの一つである消化器外科関連事項とともに,実際の運営に関わる具体的事項について解説し,このデータベースの意義を深くご理解いただいたうえで,今後の協力を要請するものである.

キーワード
National Clinical Database, risk-adjusted surgical outcome


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