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日外会誌. 111(1): 18-22, 2010


特集

消化器外科術後食に関する新しい考え方

3.鏡視下手術がもたらしたもの 
3)大腸切除術

1) 広島大学 病態制御医科学講座外科
2) 広島大学 内視鏡外科

大毛 宏喜1) , 岡島 正純2) , 檜井 孝夫2) , 池田 聡2) , 末田 泰二郎1)

I.内容要旨
大腸外科領域では,鏡視下手術の導入により開腹手術と比較して早期経口摂取が可能となってきた.これは侵襲度の低い術式を行った「結果」である.これに対し,より積極的に術後腸管機能回復を目標とするプログラムが近年提唱されており,“Fast track”もしくは“enhanced recovery after surgery(ERAS)”と呼ばれる.有効性の確認された手法を複数組み合わせた介入プログラムで,この中にはインスリン感受性の低下を抑制するための術前後の絶食期間短縮も含まれており,合併症発症率の低減,在院日数の短縮が期待されている.

キーワード
大腸外科手術, 鏡視下手術, ERAS


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