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日外会誌. 110(6): 353-356, 2009


外科学会会員のための企画

新規医療材料の安全な普及をめざして―実施基準の現況と展望―

頚動脈ステント留置術実施基準

1) 三重大学医学部附属病院 脳神経外科
2) 三重大学大学院 医学系研究科神経感覚講座脳神経外科学

朝倉 文夫1) , 滝 和郎2)

I.内容要旨
頚動脈狭窄症の結構再建術としては頚動脈内膜剥離術(CEA;Carotid Endarterectomy)がスタンダードであったが,カテーテル治療である頚動脈ステント留置術(CAS;Carotid Artery Stenting)が行われるようになり,CEA high risk groupの治療をカバーするようになった.本邦において,平成19年9月28日にCordis社の頚動脈ステント「Precise」と遠位塞栓予防フィルター「Angioguard XP」が頚動脈狭窄症治療用として医療用具承認を得,平成20年4月1日に保険収載となったが,そのためには関連全学会での実施基準作りが課せられた.そこで関連する12学会が合同で実施基準を作成し,ようやく本邦において保健医療としてのCASが行えるようになった.

キーワード
頚動脈狭窄症, ステント, 実施基準

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