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日外会誌. 110(5): 245-248, 2009


特集

胸部大動脈瘤の治療―現状と将来―

2.Open Surgery(補助手段,手術成績,合併症)1弓部大動脈瘤

藤田保健衛生大学 心臓血管外科

高木 靖 , 安藤 太三

I.内容要旨
大動脈外科の進歩とともに弓部大動脈瘤の治療成績も飛躍的に向上しているが,手術成績の向上には脳分離送血などの補助手段の改良が大きな要因となっている.このように,手術成績の向上に伴い手術適応は拡大し,超高齢者や合併症を有する患者にも手術が行われようになっている.手術成績は向上したが手術侵襲が大きいため合併症を発生するものもあり,これを回避する目的で最近では低侵襲なステントグラフトが用いられるようになってきている.しかしながら,弓部大動脈に対するステントグラフトにも限界があり,ともすると脳梗塞などの塞栓症を起こしてしまうこともある.本稿では,弓部大動脈瘤に対するOpen Surgeryの補助手段,手術成績,合併症などについて概説する.

キーワード
弓部大動脈瘤, 脳保護法, 選択的順行性脳灌流法, 手術成績, 合併症


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